2011年6月7日(火)「しんぶん赤旗」
ペルー大統領にウマラ氏
新自由主義転換訴え 左派政権誕生へ
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【リマ=菅原啓】南米のペルーで5日実施された大統領選挙決選投票で、左派のオジャンタ・ウマラ候補が右派のケイコ・フジモリ候補にリードし、当選を確実にしました。同国で選挙を通じて左派政権が誕生するのは初めてです。
選挙戦では両候補がともに貧困層対策の強化を訴えたものの、ウマラ候補は新自由主義の転換と自主的外交の推進を主張。対してフジモリ候補は新自由主義路線の基本を堅持する姿勢を明確にしました。
フジモリ候補は、汚職と人権抑圧の罪で25年の禁錮刑を受け服役中のアルベルト・フジモリ元大統領の娘。有権者の間に旧フジモリ政権の復活を懸念する根強い声があったことや、これに反して「国民すべてに経済成長の恩恵を」との訴えに共感が広がったことが、ウマラ候補の勝利につながったとみられます。 (関連記事)
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