2011年6月6日(月)「しんぶん赤旗」
東電への損害賠償
福島民商が相談会
収入激減、窮状訴え相次ぐ
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福島民主商工会(黒森道夫会長)は5日、福島市飯坂町の市民センターで「東電への損害賠償請求相談・説明会」を開きました。
自由法曹団の弁護士が原子力損害賠償制度について説明し、参加者の質問に答えました。
相談会には南相馬市(約1600人が避難)からの被災者や飯坂温泉の業者など50人が参加。「風評被害で旅館やホテル客のキャンセルが相次いで仕事がなくなった」「娘の家族が自主避難したが賠償請求できるか」など質問が相次ぎました。
相談者には弁護士が、避難費用、検査費用、営業損害など記録を残すことや遠慮なく請求する大切さなどを指摘していました。
旅行会社が、サクランボやモモ、リンゴなどの出荷時期でも福島市内の「フルーツライン」を素通りしたり福島県内に滞在しない旅行プランにしていることから、収入が見込めないなど深刻な実態が語られました。
「フルーツライン」で食堂を営む女性は「5月の売り上げは3万5000円。やっていけない」と訴えました。旅館のおかみさんは「お客さんが7割強も減り、生活が大変。従業員はパートで他の仕事に出ている状況です」と窮状を話していました。
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