2011年6月4日(土)「しんぶん赤旗」

宮城県復興計画案を提示

知事 野村総研が全面関与


 東日本大震災で甚大な被害を受けた宮城県の「震災復興計画」第1次案(事務局原案)が3日、都内で開かれた第2回「県震災復興会議」に提出され、その内容が明らかになりました。同原案は財界系シンクタンク・野村総研が全面的に関与して作成されたものです。

 原案は計画の理念として「復旧にとどまらない抜本的な再構築」「新たな制度設計や思い切った手法を取り入れた復興」を掲げ、「水産県みやぎの復興」「先進的な農林業の構築」など復興のポイントを10項目にわたって列挙。「復興を進めるに当たっては、従来とは違った新しい制度設計や思い切った手法を積極的に取り入れ」る必要性を強調しています。

 村井嘉浩知事は会議の冒頭、「国の復興構想会議の委員もしているが、(県は)一歩先んじて前に進みたい」とあいさつ。会議では委員から「環境整備を官(行政)がして、いかに民間に自由に動いてもらう仕組みをつくるかが重要だ」(山田澤明・野村総研顧問)など、原案を追認・後押しする意見が続きました。

 会議に先立ち、都内で記者会見した村井氏は、漁業者から猛反発を受けている「水産業復興特区」構想について問われ、「今と同じスキームで再生させると、日本の水産業は破たんする。おしかりを受けているが、ひるむことなく進めていきたい」と改めて強調しました。





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