2011年6月2日(木)「しんぶん赤旗」
子の生活 放射線対策を
宮本議員 1ミリシーベルト基準は校内のみ
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日本共産党の宮本岳志議員は1日の衆院文部科学委員会で、学校で子どもが受ける放射線量は「年間1ミリシーベルト以下をめざす」とする文科省発表をとりあげ、子どもたちの全生活にかかわる放射線量引き下げ対策こそ必要だと強調しました。
宮本氏は、今回の発表がこれまでの基準値(年間20ミリシーベルト)の見直しと受け止められているが、学校にいる間(年間200日・1日8時間)しか対象にしていないと指摘。1ミリシーベルトも教員のポケット線量計を参考にしたもので、校内を動きまわる子どもたちの実態を反映しておらず、原発事故から学校開始日(4月14日)までに子どもたちがあびた放射線量を除外したものであることを示し、「子どもたちの学校外の生活はどうでもよいと考えていると言わざるをえない」とただしました。
高木義明文科相は、学校にいる間だけの目標だと認め、「(学校以外での放射線量は)政府全体で取り組むもの」と答えました。
文科省が公立学校などの校庭・園庭の表土除去費用をほぼ全額国が補助するとしたことについて宮本氏は、私立学校も公立学校同様に国庫補助の対象とするよう主張。除去にかかわる処分費用なども補助の対象とするよう求めました。
高木文科相は、私立学校への補助について「(経常費の補助の上積みで)実質的には公立学校同様に負担は軽減される」とし、除去した土の処分費用なども対象とするよう検討していると述べました。