2011年6月1日(水)「しんぶん赤旗」
核兵器廃絶へ新署名広がる
地域ぐるみで世界大会へ
実行委員会が総会開く
原水爆禁止世界大会実行委員会は5月27日、東京都内で第68回総会を開きました。
「核兵器廃絶をめぐる動きと2011年世界大会の課題」と題して安井正和原水爆禁止日本協議会(日本原水協)事務局長が報告しました。昨年のNPT(核不拡散条約)再検討会議で合意された「核兵器のない世界の平和と安全を達成する」ための枠組みづくり、核兵器禁止条約への特別な努力の実行を最大の焦点として動いているとして、松井一実広島市長や全国漁業協同組合連合会(全漁連)の代表理事専務、ゴスペルシンガーの亀渕友香さんや俳優の上條恒彦さんらから「核兵器全面禁止のアピール」署名への賛同がさらに広がっていると紹介。大会代表を先頭に“地域ぐるみ”“市民ぐるみ”の大きな世論を草の根で行動していこうとよびかけました。
安井氏はまた、東日本大震災と福島原発事故という未曽有の災害に直面するなかで、広島、長崎の原爆被害者の救援から立ち上がった原水爆禁止運動の真価が問われていると問題提起。東日本大震災被災地の平和行進への参加・支援を求めました。
土田弥生事務局次長が海外代表を紹介しました。国家の民主化がすすむエジプトから駐日大使と一等書記官の参加が決定していること、メキシコ駐日大使からも国連大使を参加させる意向が表明されていること、さらに核兵器廃絶へのステップをめざす世界大会にとって欠かせない国連代表の参加を実現するため、セルジオ・ドゥアルテ国連軍縮問題担当上級代表へ招待状を送っていることを報告しました。
また、核兵器と原発はグローバルな問題として、チェルノブイリやハンフォードなどの核被害者からフクシマへの連帯も大きなテーマと強調しました。
世界大会議長団からあいさつに立った高田公子新日本婦人の会会長は「原発事故に苦しむ福島の母親たちの悲痛な訴えを聞いてきた。平和で公正な世界に向けて一緒に運動を進めよう」とあいさつしました。
日本原水爆被害者団体協議会の岩佐幹三事務局次長は「今年の世界大会は放射性物質の脅威から人類を解放していく契機になると思っている。被爆者としても署名を頑張りたい」と連帯のあいさつをしました。
討論では、「なぜ被爆国なのに4度目の被ばくをしてしまったのか。分科会では原爆と原発の関係をさらに浮き彫りにしたい」「目玉は署名の経験の集約と交流。世界大会の成功を海外代表に見てもらうことは非常に重要」など活発な意見交換がされました。
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