2011年5月30日(月)「しんぶん赤旗」
震災・原発 政府の対応不十分
穀田国対委員長 不信任案には賛成
ＮＨＫ討論
日本共産党の穀田恵二国対委員長は２９日、ＮＨＫ「日曜討論」に出席し、政府・与党の東日本大震災と原発事故への対応を批判し、内閣不信任決議案が提出された場合は賛成すると表明しました。（詳報)
震災後の菅政権の対応について、民主党の安住淳国対委員長が「確実にやっている」などと述べたのに対し、穀田氏は「被災者がどう感じているのかが（評価の）基準だ」とし、生活となりわい再建のための基盤を国の責任で回復する姿勢を打ち出していないことを批判しました。
原発事故でも菅直人首相には「安全神話」に対する反省がなく、原発依存を続けるという姿勢も明らかだと述べ、「『原発ゼロ』を目指すという撤退の決断こそ世界に発信すべきだ｣と主張しました｡
自民、民主が政府の復興基本法案の修正に言及する中、穀田氏は「一番大事なのは復興の目的と理念だ」と述べ、問題点を指摘。「復興の基本はひとりひとりの被災者が失った生活となりわいの基盤の回復に国が責任をもつことだ」「復興計画は住民合意でつくり、実行は市町村、財源は国がもつ。こういう立場が必要だ」と強調しました。
番組では、自民党の逢沢一郎国対委員長が、菅政権の原発事故対応などを理由に内閣不信任決議案を提出する意向を表明しました。
これへの対応を問われた穀田氏は「自公政権時代に『安全神話』に基づいて原発を推進してきた責任の棚上げは許されない」と強調。その上で、菅政権が、震災対応でも、被災者のいまの現実に心を寄せているとはいえず、原発からの撤退の決断もしないことを批判し、「自民、公明と立場は違うが、不信任決議案が出されたら、いままでの（菅政権の）やり方を含めて（不信任に）賛成するのは当然だ」と述べました。
