2011年5月27日(金)「しんぶん赤旗」

農道修復など支援を

参考人質疑で紙議員が質問

参院農水委


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(写真)質問する紙智子議員=26日、参院農水委

 参院農林水産委員会は26日、東日本大震災の被害と復興について参考人質疑を行い、日本共産党の紙智子議員が質問に立ちました。

 宮城県名取市の農業生産法人「耕谷アグリサービス」の佐藤富志雄専務、鳥取環境大学の三野徹教授、東京大学大学院の八木信行准教授、農業環境技術研究所の宮下清貴理事長が意見陳述しました。

 佐藤氏は「農地、自宅、作業場、道具などに被害をうけ、『もうだめだ。農業をやめよう』との声が聞こえる」と被災地の状況を紹介。排水機場の機能回復や経営再建事業の対象となる組合の設立要件緩和をはじめ、地盤沈下やがれきの山の撤去、農道の修復に対する国家レベルの支援を求めました。

 八木氏は、漁労技術の継承などに小規模漁業が重要な役割を果たしてきたとのべ、集約化によって「これらの機能が損なわれることがある」と指摘。宮城県の「水産復興特区」構想で検討されている企業の参入については、「水産資源の保全が損なわれる恐れがある。慎重に検討すべきだ」と求めました。

 紙氏は、水稲の作付けを自粛している地域の状況にふれ、排水機場の本格的回復・能力向上のために2次補正予算の早期編成が求められると主張し、質問しました。

 三野氏は、排水機場や海水の流入を防ぐ水門など「全体が完成しないと、除塩し作付けすることだけですまない」とのべ、復興のための「ビジョンとシナリオを示す必要がある」と提起しました。





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