2011年5月26日(木)「しんぶん赤旗」
復興に最賃引き上げを
全労連と東北6県労連訴え
全国労働組合総連合と東京地方労働組合評議会は25日、ハローワーク前求職者アンケートの結果を公表しました。席上、東北地方6県労連は、被災地復興に向けて、最低賃金の大幅引き上げを求めていく共同方針を発表しました。
同6県労連は、秋田・青森・岩手の地域別最低賃金が全国最低で、東北全体でみても、首都圏などの都市部と比較してきわめて低い水準にあると説明しました。震災前からの厳しい雇用環境から復興するには、雇用の確保とともに、最低賃金の引き上げが欠かせないとのべました。
被災した岩手県労連の代表者は、「がれきの撤去で雇用を創出しようとしているが、日給6000円程度と、最低賃金と連動して賃金水準が低い。がれき撤去に応募が少ないのは、危険を伴う作業なのに、賃金が低いから」と説明しました。
アンケートは、昨年秋に全国17都道府県、64ハローワーク前で実施したもの。
それによると、仕事を選ぶ基準で重視するものとして、「賃金」(35%)、「長く働けるか」(31%)、「労働時間」(21%)をあげました。9割近くの回答者が、仕事の内容(慣れた仕事等)よりも、労働条件を重視する結果です。また、失業期間3カ月以上の回答者が62%にのぼり、失業が長期化する傾向が表れています。
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