2011年5月26日(木)「しんぶん赤旗」
復興は被災者本位で
全労連・国民春闘共闘が中央行動
被災者本位の震災復興の実現、最低賃金の改善などを求めて、全労連・国民春闘共闘委員会は25日、東京・霞が関を中心に中央行動を実施し、全国から1200人が参加。早朝から宣伝や省庁前行動、デモ行進などに終日とりくみました。
宮城 「水産特区」を批判
福島 東電は全面賠償を
岩手 最賃引き上げ全力
日比谷野外音楽堂で行われた中央総決起集会では、被災3県の代表が発言。宮城県労連の鎌内秀穂事務局長は、県が構想する「水産特区」や農業の株式会社化について、「復興という名の『構造改革』にほかならない」と批判しました。
福島県労連の斉藤富春議長は、原発事故は「人災」だと語るとともに、「住み慣れた家などを失う悔しさや、無念、怒りを政府、東電に訴えていく」とのべ、全面賠償を求めると発言。いわて労連の鈴木露通議長は、被災地での自治体の臨時雇用は日給5千〜6千円、がれき撤去は7200円の低賃金だと告発。「その原因は、岩手の最賃が644円という低い金額になっているからだ」と指摘し、最賃引き上げに全力をつくすと表明しました。
自治労連の柴田英二副委員長は、岩手・陸前高田市職労が「住民のために、住民とともに」をスローガンにかかげて、復旧・復興にとりくんでいると報告しました。
主催者あいさつした全労連の大黒作治議長は、大震災からの復興にむけて仕事、雇用の確保を求めるとともに、まともな賃金や公務員の賃金カット撤回などをめざして、全力をあげてたたかうと語りました。
日本共産党の紙智子参院議員があいさつしました。
集会に先立ち、財務省や経済産業省、厚生労働省、総務省前では、国の責任による被災地の復興、原子力行政の転換、公務員賃金引き下げ阻止などを求めて行動がとりくまれました。また、日本年金者組合が、厚労省前で、年金引き下げ停止を求めて行動しました。