2011年5月25日(水)「しんぶん赤旗」

裏献金「私が手配」

陸山会事件公判 水谷建設元会長が証言


 民主党元代表の小沢一郎被告の資金管理団体「陸山会」の土地取引をめぐり、政治資金規正法違反の罪に問われている衆院議員石川知裕被告(37)ら元秘書3人の公判が24日、東京地裁(登石郁朗裁判長)で行われ、中堅ゼネコン「水谷建設」の水谷功元会長が「(小沢被告側に提供した)現金は私が手配した」と証言しました。

 水谷元会長の証言によると、同社は胆沢ダム(岩手県奥州市)工事の受注に「社運をかけていた」といいます。同社は、大手ゼネコンの下請けとして同ダム重機土木工事のすべてでスポンサー(幹事社)での受注をめざして営業活動を展開。水谷元会長は、国会議員となった小沢被告の元有力秘書に協力を依頼してきたといいます。

 被告側弁護人から、営業の成果について聞かれた水谷元会長は「(大手ゼネコンの)鹿島から『別の業者を推薦されている。ちょっとあそこにもあいさつしてこい』と言われた」と証言。「どこへのあいさつか」と尋ねられると、水谷元会長は「ここにいる大久保(隆規被告)さんのところ」と答えました。

 その後、水谷元会長は川村尚社長(当時)に「水谷建設がスポンサーになることになっており、業界の判断に任せてほしいと大久保さんに陳情しなさい」と指示したといいます。

 2004年9月に川村元社長から小沢事務所側に1億円の資金提供をすることで合意したと報告を受けた水谷元会長は、同年10月に当時の管理本部長に5000万円を用意するよう指示。当時の専務に、三重県桑名市の本社から東京支店へ同月13日に現金を運ぶよう命じたといいます。

 これまでの公判で、川村元社長は同年10月15日に石川被告、05年4月中旬に大久保被告にそれぞれ5000万円を渡したと証言しています。





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