2011年5月25日(水)「しんぶん赤旗」
普天間基地
国頭村「移設」に反対続出
安波区民総会 採決できず
米軍普天間基地の「移設先」として名前があがっていた沖縄県国頭村安波(くにがみそんあは)区で24日夕、基地建設の是非を話し合う区民総会が開かれました。
総会は当初、区役員らが採決を予定していましたが、区民から反対意見が続出して採決を断念。全区民アンケート実施後、改めて区民総会を開催することになりました。
問題の「安波移設案」は今月中旬、「県内移設」に固執する国民新党幹事長の下地幹夫衆院議員が、持論の嘉手納統合案、キャンプ・シュワブ陸上案とともに、米上院軍事委員長らに提案したことが明らかになり、沖縄県民に怒りが広がっていました。
総会前半は、元県議や区役員ら“推進派”が、高速道路や軍民共用空港のメリットを強調し、「団結してチャンスをいかそう」などの発言が続きましたが、一般区民の発言が始まると雰囲気は一変。反対意見のたびに拍手がわき、司会者も「ほとんどの方が反対意見ですが」と口にする状況に。
日本共産党は、宮里昇・北部地区委員長と具志堅徹・名護市議が23日、国頭村の宮城馨村長を訪ねて激励。安波区長からも実情を聞きました。村長は「断固反対」を明言。安波区長も過疎に悩む現状を語りました。宮里委員長は「負債に苦しむ農家など、地元の窮状に付け込むような策動は許せません。みなさんの悩みも聞きながら、村を支援していきたい」と語りました。
安波区 国頭村南部に位置し、ヘリパッド建設問題に揺れる東村高江から車で10分程度です。人口は85世帯172人(4月末現在)。移設案では2500メートルの滑走路を想定。
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