2011年5月25日(水)「しんぶん赤旗」
生活再建支援
「満額支給する決意」
衆院復興特別委 穀田氏に防災相
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日本共産党の穀田恵二議員は24日の衆院東日本大震災復興特別委員会で、住宅が被害を受けた被災者を対象とした生活再建支援制度について、「このままでは基金が底をつき仕組みそのものが崩壊する」と指摘し、国が全額負担することを要求。松本龍防災担当相は、「満額支給する決意だ」と述べ、最高300万円の支給へ全力をあげる考えを表明しました。
穀田氏は、「被災者が失われた生活と生業の基盤を回復して再出発できるように国が責任をもって行うことが復旧・復興の目的だ」と強調。これに対し政府側は「生活を営む被災者の暮らしを支えるのが政府の役割」(枝野幸男官房長官)「被災者の絶望を希望に変え、不安を解消するのが使命。これを市町村が行い、全面的に国がバックアップする」(片山善博総務相)と答えました。穀田氏はその上で、生活再建支援金の基金は現在530億円で、1次補正予算で計上した520億円と合わせても約1000億円しかなく、10万世帯に基礎支援金100万円を支給すれば足りなくなると指摘。「基金自身が底をつくのは目に見えている。国の責任で支援金制度をつくらなければならないのではないか」とただしました。
松本防災相は、「基礎支援金、加算金とも満額支給する」と述べ、対応を検討していると答弁。また、現在まで1万6000件の申請があり、そのうち2900件に振り込みを終えたと答えました。
穀田氏は、対象世帯が10万件あるなか、申請方法を簡素化したにもかかわらず、「極めて遅れているといわざるをえない」と主張。「被災者は生活資金にも事欠く。これで対応できるのか」と指摘しました。松本防災相は、「体制はまだ十分でない。手続きが迅速になされるよう私自身働きかける」と答えました。
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