2011年5月23日(月)「しんぶん赤旗」
事故対応誤った政府
吉井氏招き 原発問題考える集い
島根
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日本共産党島根県委員会は22日、松江市で吉井英勝衆院議員(党原発・エネルギー問題委員長)を招き原発問題を考える集いを開催。県内をはじめ鳥取、山口両県から380人の参加で会場はいっぱいになりました。
吉井氏は、東京電力福島第1原発の事故について「“想定外”ではなく、安全対策を怠り、事故後への対応を誤った“二重の人災”だ」と指摘。東電に海水投入を命じるなど、政府が法律上の権限を行使せず事態を悪化させたことを明らかにしました。
「地域独占と総括原価方式で守られた電力会社、原発メーカー、ゼネコン、鉄鋼会社などの素材メーカー、資金を融資する大銀行など『原発利益共同体』の利益・構造を守るのが、今回の“補償スキーム”の狙い」と述べ「東電に全面補償の責任を果たさせるためにも、『共同体』の壁を市民の世論と運動で打ち破るたたかいが必要だ」と訴えました。
島根原発で尾村利成県議は、中国電力のプルサーマル推進表明や1年間の点検漏れ隠しなどを批判。県地域防災計画原子力災害編が“事故が発生しても周辺の公衆に影響を与えない”とするなど「安全神話」に浸ったものになっていると告発しました。
会場から「政府は『安全神話』を払しょくしていないのではないか」「放射性廃棄物の処理などはどうなっているのか」などの声が出ました。