2011年5月21日(土)「しんぶん赤旗」
期限決め原発ゼロへ
笠井議員 日本EU議員会議で主張
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来日中の欧州議会代表団と日本の国会議員による第32回日本EU議員会議が19、20の両日、国会内で開かれ、東日本大震災と福島第1原発事故の現状と対応について意見交換しました。
日本共産党の笠井亮衆院議員は、「今回の原発事故は深刻な問題点を万人の前に事実をもって明らかにした」として、(1)原発技術は未完成で危険なもの(2)そうした施設を世界有数の地震国、世界一、二の津波国である日本に集中立地することはとりわけ危険(3)にもかかわらず歴代政権は「重大事故は起きない」との「安全神話」にしがみつき、繰り返しの警告を無視して安全対策をもたなかった―三つの点を指摘しました。
その上で、▽原発からの撤退を政治的に決断し原発をゼロにする期限を決めたプログラムをつくる▽再生可能エネルギーの開発と普及・促進、低エネルギー社会への移行のために最大限の知恵と力を注ぐ▽原発ゼロにいたる期間に危険を最小限とするため可能な限りの安全対策をとる▽原発推進機関から完全に分離・独立した規制機関を緊急に確立する―ことを主張。「日本の体験が、今後の災害対策と原発・エネルギー政策をめぐる日本とEUの協力・共同に少しでも役立つことを願う」と述べました。
EU側からは、マニスク議員(ルーマニア)が、「福島の事態を受け、世界全体でエネルギー政策の転換が迫られる。持続可能、再生可能エネルギーへの投資が必要だ」と主張。ファンバーレン団長(オランダ)は、「原発をめぐっては、独立した監視機関は重要だ」と述べました。