2011年5月19日(木)「しんぶん赤旗」
参院本会議
憲法審査会規程を可決
紙議員が反対討論 「改憲手続き必要ない」
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参院本会議は18日、改憲手続き法にもとづき改憲原案の審査権限を持つ憲法審査会の規程を採決し、民主、自民、公明、みんな、国民新、たちあがれ日本の各党の賛成で可決しました。日本共産党、社民党は反対しました。
日本共産党の紙智子議員は反対討論で「この十数年間、改憲勢力は執拗(しつよう)に改憲の機運を盛り上げようとしてきたが、国民はきっぱりと拒否してきた」と強調。「改憲勢力が主眼とする9条改憲を求める声は多数になったことは一度もなく、改憲手続きを整備する必要はまったくない」として、改憲手続き法そのものを廃止すべきだと主張しました。
紙議員は、未曽有の大震災と原発事故のもとでいま政治がやるべきことは、生存権を保障した憲法25条を生かし、被災者救援、生活再建と復興に全力をあげることだとし、「こうした重要課題が山積しているときに憲法審査会規程を制定することは断じて認められない。日本国憲法の精神と原理を全面的に生かしていくことが求められている」と述べました。
一方、自民党の中曽根弘文議員は賛成討論で、「規程を整備するだけでは意味がない。(国会での)憲法についての議論を一刻も早く進めることが必要不可欠」だとして、直ちに各党が審査会委員を選任し、審査会を始動させるよう求めました。