2011年5月19日(木)「しんぶん赤旗」

福島原発

2号機に初立ち入り

原子炉建屋、湿気で視界不良


 東京電力は18日、福島第1原発(福島県大熊町、双葉町)2号機の原子炉建屋に作業員が入り、放射線量を測定し、がれきが落ちているかなど内部状況を調査しました。内部は湿気が高く、視界不良だったといいます。

 2号機では、3月15日に発生した原子炉格納容器の圧力抑制室での爆発以来、原子炉建屋に人が入ったのは初めて。4月18日のロボットによる調査のさいも、入り口付近で1時間当たり4・1ミリシーベルトの放射線量を測定したものの、湿気で調査を中断しました。

 東電によると、同日午前9時半ごろ、東電社員4人が特殊繊維の防護服や防水用かっぱを着用し、空気ボンベを携帯して建屋内を調査しました。調査は約14分間。内部の放射線量の測定結果は、1時間当たり10〜50ミリシーベルト。作業員の被ばく線量は3・33〜4・27ミリシーベルトでした。

 調査では、空気中の粒子を採取。分析結果をみて、1号機と同様に換気作業をするかどうかを判断するといいます。今後、原子炉を循環冷却するための配管の状況確認などを進めたいとしています。

 一方、3号機の復水器からの排水作業などによって汚染水が海側に流出した問題で、タービン建屋地下などの汚染水を集中廃棄物処理施設に移送する作業を17日に開始。1万6000トン以上の汚染水がたまっているとみられていますが、18日午後5時までに276トンを移送しました。





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