2011年5月18日(水)「しんぶん赤旗」
液状化対策基準を検討
衆院総務委 塩川議員に国交省答弁
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日本共産党の塩川鉄也議員は17日、衆院総務委員会で、東日本大震災で発生した液状化被害の救済と再発防止にむけ、国として基準を示すよう求めました。
塩川氏は、液状化被害が、茨城県では県下44自治体中32の自治体、東京湾岸地域では100平方キロのうち42平方キロに及んでいることを指摘。その上で、「液状化によって甚大な被害がでるという認識は1964年の新潟大地震後からあった。にもかかわらず、平地における液状化については法令上の定めが無く、国の対応策は、『宅地防災マニュアル』での情報提供にとどまっていた」と対策の不備を批判。
阪神・淡路大震災の教訓を生かした集合住宅は被害が小さかった事例を示し、「国として液状化防止の技術基準を定めていたら被害拡大は防げたはず。基準を示すべきだ」と求めました。
小泉俊明国土交通政務官は、「液状化対策技術検討会議で研究・調査を行い知見を深め、基準を検討する」と答えました。
塩川氏は、埼玉県久喜市で起きた液状化被害では、全壊認定家屋ゼロのため被災者生活再建支援法の適用外となっているとして、適用要件の見直しを要求。東祥三・防災担当副大臣は「見解として受け止める」と答えました。
塩川氏は、今求められる液状化被害対策として(1)支援法の適用要件の緩和、支援金額の増額、支援対象の範囲拡大(2)住宅ローン対策(3)さらなる液状化地盤対策―を要求しました。
塩川氏は、2000年の鳥取西部地震で起きた液状化被害では、当時同県知事だった片山善博総務相が復旧のため補助制度を創設したことを紹介。その上で「液状化被害では宅地造成した事業者の責任も問われる」と指摘。片山総務相は、「県の造成責任もあった。また、事業者の責任も問われる。(補助制度創設にあたっては)負担金を徴収した」と答えました。
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