2011年5月18日(水)「しんぶん赤旗」
市民の知恵集め復興
岩手 陸前高田市が策定方針発表
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岩手県陸前高田市の戸羽太市長は17日、市議会全員協議会で震災復興計画策定方針を発表しました。六つの基本的視点を示し、策定にあたっては市内関係団体の役員や専門家でつくる検討委員会を設けるほか、市民の意見を広く取り入れるために、意向調査や説明会を開催。11月ごろをめどに計画を取りまとめるスケジュールも示しました。
基本的視点は(1)防潮堤の整備など津波防災、減災を目指す(2)防災性や利便性を考慮した土地利用の創出で市街地を復興する(3)市民の暮らしを再興する(4)地域産業を復興する(5)再生可能エネルギーを活用する(6)協働のまちづくりを推進する―の六つです。
検討委員会は、市内関係団体役員や専門的分野の大学関係者、市議など30人程度で構成。市民説明会は地区単位で開催しながら進めるとしています。
全員協議会では、がれきの撤去が問題となり、市の担当者は「2年間で仮置き場からがれきを無くし、3年で撤去作業を終了したい」との見通しを示しました。
市によると、被災面積1万5000平方メートルのうち、がれき撤去作業が進んでいるのは3500平方メートル。総量は96万トン程度が想定され、現在の撤去率は23%です。
日本共産党の藤倉泰治市議はいつごろまでに仮設住宅の建設が終了するのかを確認。市の担当者は「7月中にはめどを立てたい」としました。
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