2011年5月18日(水)「しんぶん赤旗」
被災業者
債務一部免除の仕組みを
地域金融機関の後押し提起
参院委で大門氏
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日本共産党の大門実紀史議員は17日の参院財政金融委員会で、被災地の中小企業など事業者が再出発できるよう、貸し手の金融機関による債務の一部免除を後押しする仕組みを求めました。
大門氏は、債務、債権から解放され、復興に向けて再スタートできるように「二重債務解消のための買い取りスキーム(枠組み)を超党派で実現しなければならない」と提起しました。
その上で、自見庄三郎金融相の談話で示された被災地の地域金融機関に公的資金を注入するための枠組みについて、「助ければ生きていける被災地の中小業者を、不良債権として処理を促進してしまう危険性がある」と指摘。地域金融機関を支援するなら、被災中小業者への一部債務免除をできるようにするなど、被災者救援とセットの仕組みにすべきだと求めました。
内閣府の和田隆志政務官は、国会に提出する予定の金融機能強化法「改正」案は、「金融機関が、被災地の経済復興に積極的役割を果たしてもらうのが基本だ」と答弁。「一部の債務免除等もすべて含んだ上で、金融機関の処理を後押しする趣旨は含んでいる」と明言しました。
大門氏は、「大臣談話の方向ではそうなっていない」とし、一部債務免除できるという趣旨を明確に法案に盛り込むよう求めました。
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