2011年5月15日(日)「しんぶん赤旗」
被災地なんでも相談会に1200人
仕事 生活 健康 “前向きになれた”
宮城・石巻 炊き出し・救援物資提供も
物心両面で被災者に寄り添う支援を、と宮城災対連と、全労連や民医連、農民連などで構成する東日本大震災共同支援センターが主催した「移動なんでも相談会」が14日、石巻市内で開かれ、1200人もの被災者が訪れました。 (阿部活士)
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事前にチラシで相談会と、炊き出しや救援物資の提供もあると告知したため、会場のみやぎ生協石巻大橋店駐車場は、午前11時の開場前から長蛇の列。長机4脚を並べて、法律、生活、労働の相談、事業・経営、健康・医療の各コーナーをつくり、いずれも順番を待つ人が出るほどの盛況ぶりでした。
支援物資を大きなポリ袋いっぱいに詰めた70歳の女性は「足腰も悪くて、こういうのはありがたいね。血圧測ってもらって安心した」と笑顔でいいます。
相談を受けた後、多少涙目になった40代の女性は、「自分ではどうしたらいいかわからず、体調も崩していた。生活相談をうけて、前向きになれるよう教えてもらった。こういう試みはありがたいですね」と話しながら、支援物資のコーナーに移りました。
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宮城県労連の労働相談室の及川薫氏らが担当した労働相談では、「勤めていたカラオケ店とインターネットカフェが被災して解雇された」(24歳の双子の女性)などの訴えがありました。
法律相談を担当した弁護士の杉山茂雅氏は、「15件の相談のうち数件が借金問題。棒引きできない仕組みを変えることなどが生活再建のための検討課題だと思った」と話します。
用意した救援物資は、下着、靴下などの衣類から日用品、子どもやおとな用おむつなど。8トントラック1台分が2時間ほどでなくなりました。炊き出しは、山形県の庄内産直センターが用意した雑煮汁が大人気で600食がなくなりました。
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