2011年5月12日(木)「しんぶん赤旗」

震災口実解雇許すな

高橋議員追及 厚労相“行政の責任”


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(写真)質問する高橋ちづ子議員=11日、衆院厚生労働委

 日本共産党の高橋ちづ子議員は11日の衆院厚生労働委員会で、体力のある大手企業が東日本大震災の被災地で震災を口実に労働者を不当に解雇している問題を取り上げ、政府に指導を求めました。

 高橋氏が取り上げたのは、映画や遊戯場を集積した総合施設を経営するコロナ社(本社、愛知県小牧市)。仙台市の2事業所でアルバイト従業員568人を全員解雇しました。

 同社は、休業手当も出さず「自宅待機」にしたうえ、労働者には「解雇とはいっていない」と説明する一方で、被災地の企業に適用される解雇予告手当の除外認定を申請し、仙台労働基準監督署から承認を受けていました。震災で「事業の全部又は大部分の継続が不可能となった場合」は解雇予告手当は除外されることになっています。

 高橋氏は、コロナ社の申請に対し労働基準監督署が「労働者の意見も聞かず、現地調査も行っていない」と指摘。「認定は、使用者が恣意(しい)的に払わないことに歯止めをかけるものだ。使用者による法の悪用を国が認めていいのか」とただしました。小宮山洋子厚労副大臣は、「悪用があってはいけない。きちんとフォローする」と述べました。

 高橋氏は、被災地では大手の自動車、電気産業の工場が集積しており、震災を口実にしたリストラが行われないように強く指導するべきだと強調。細川律夫厚労相は、「震災を理由に無条件に解雇はできない。雇用の維持に努めるよう経団連などに要請しているが、行政の責任でしっかり取り組んでいく」と答えました。





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