2011年5月2日(月)「しんぶん赤旗」

被災地支援・復興 ルールある経済社会

国民的たたかいを

第82回メーデー開催

岩手・宮城・福島でも


 東日本大震災の被災地、住民の救援・復興をめざそうと1日、第82回メーデーが、岩手、宮城、福島の被災県や被災地をはじめ、全国各地で開催されました。東京・代々木公園で開かれた中央メーデーには2万1000人が参加。「今こそ働くものの団結で、大震災からの復興を」「ルールある経済社会を」などと書かれたデコレーションや横断幕、プラカードでアピールしました。


JA会長が初メッセージ

写真

(写真)団結ガンバローをする第82回メーデー参加者=1日、東京・代々木公園

 式典開会にあたり、参加者全員で大震災の犠牲者を悼み、黙とうしました。会場では、救援募金がよびかけられました。

 被災地の現状について宮城県労連の安藤満副議長が訴え。がれきにおおわれた被災地の惨状にふれながら、「これから生活をどう立て直し、生きていくか。労働相談はひっきりなしだ」と報告し、「雇用問題の解決は緊急課題」と強調しました。福島第1原発事故は「人災だ」と怒り、「生活再建と復興に、国は全面的な責任と役割の発揮を」と語りました。

 のべ1万1千人の医療従事者を派遣して大きな力を発揮している全日本民医連の藤末衛会長が特別報告。医療崩壊のもとで大地震、大津波が襲い、医療体制が深刻な現状にあることを報告。「助かった命を政治が切ることは許されない」として、大きなたたかいをよびかけました。

 全労連の大黒作治議長が主催者あいさつしました(別項)。激励のあいさつに立った日本共産党の志位和夫委員長は、大震災、原発事故という国難を乗り越え、新しい日本をつくるために国民的な運動をよびかけました。

 環太平洋連携協定(TPP)参加に反対してたたかう全国農業協同組合中央会(JA全中)から、はじめて茂木守会長のメッセージが寄せられ、紹介されました。

 被災地支援や不当解雇撤回を要求してたたかう労働組合の代表が次つぎ登壇して決意表明。「震災復興にむけて力を寄せあおう」というメーデー宣言を採択し、3コースでデモ行進しました。


内部留保を復興に

全労連議長 大黒作治さんあいさつ

 中央メーデー実行委員会を代表してあいさつした全労連の大黒作治議長は、東日本大震災の当面の緊急対策として、政府・自治体に被災者が一刻も早く人間らしくくらせる条件の整備を求めていくこと、東京電力に生活再建が図れる損害賠償を求めることを強調。「たたかいを強めよう」と呼びかけました。

 復旧・復興と今後の日本社会のあり方が問われているとして、とくに復興財源について、新たな国民負担に頼るのではなく「大企業のため込んだ巨額の内部留保を復興のために使えと国民的世論を大きくしていくことが重要だ」と訴えました。





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