2011年4月30日(土)「しんぶん赤旗」
全市民に等しく対応を
原発事故 塩川議員が要求
日本共産党の塩川鉄也議員は28日の衆院総務委員会で、福島第1原発からの距離などによって避難指示区域(現警戒区域)、計画的避難区域など四つに分断されている南相馬市の実態を取り上げ、東電の仮払い金支給や国の支援も含め「原発事故で困窮する全市民に等しく対応するよう国として措置すべきだ」と要求しました。
塩川氏は、原発から20キロと30キロという距離によって合併前の三つの旧自治体の領域とほぼ重なる形で分断される一方、30キロ圏外でも自主避難したり工場の移転で失業した住民が多く、桜井勝延市長が30キロ圏内にかかわらず市内全域を支援の対象とするよう求めていることを紹介。全市民を補償の対象とすべきだというのは「当然の要求だ」と迫りました。
片山善博総務相は、仮払い支給などは「決定する組織が責任をもって決めるべき」だとしつつ、地域を預かる首長の意見は「できるかぎりくみ取るべきだ」との見解を示しました。
塩川氏は、罹災(りさい)証明書発行や医療費の窓口負担無料化などの措置についても、距離で線引きするやり方は是正すべきだと主張しました。