2011年4月30日(土)「しんぶん赤旗」

民自公合意

子ども手当など見直し

特例公債法案成立へ協議


 民主、自民、公明3党は29日、子ども手当などの歳出を見直す一方、特例公債法案(赤字国債などの発行を可能にする)成立に向けて協議に入ることなどを盛り込んだ合意文書を交わしました。合意文書は「社会保障と税制改革の一体的検討は必須の課題」として、消費税増税押し付けの「税制改革」案を速やかに示すよう政府・与党に求めています。

 国会内で民主・玄葉光一郎、自民・石破茂、公明・斉藤鉄夫の3政調会長が交わしました。

 合意文書では、子ども手当や高速道路無料化などを見直すとともに、法人税減税などを含む税制「改正」法案の扱いについて3党で早急に検討をすすめると確認しました。自公両党が「バラマキ」としてこれまで削除を求めてきたものや、大企業が反対する税制改正の見直し(研究開発減税など)を盛り込んでいます。

 また2011年度1次補正予算に流用した年金財源については2次補正で見直すことを条件に、11年度予算の財源を担保する特例公債法案の成立に向けて「真摯(しんし)に検討」をすすめることを確認。自公両党などの反対で審議が中断していた財源法案成立に道筋を開く内容です。

 また、復旧・復興財源については歳出削減とともに国債で賄うことを打ち出すとともに、「社会保障と税制改革の一体的検討は必須の課題であり、政府・与党は実行可能な案を可及的速やかに明確に示す」として、政府・与党に増税をけしかける内容になっています。

 3党会談後、石破政調会長は記者団にたいし「大きな前進」「わが党の主張に沿ったもの」と評価。玄葉政調会長も公債特例法案成立に向けて「有意義なステップ」と強調しました。





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