2011年4月29日(金)「しんぶん赤旗」
保育所面積基準下げぬ
地域一括法案 山下氏に政府約束
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日本共産党の山下芳生議員は28日の参院総務委員会で、福祉や教育の最低基準を地方まかせにする「地域主権改革」一括法案について「狙いは福祉分野まで公的責任を放棄し、市場原理にゆだねることにある」と批判しました。
山下氏は、保育所の「面積基準」「職員配置基準」を自治体の条例に委任し、国は「順守すべき基準」を省令で示すとしていることについて、国の責任放棄だと批判するとともに「(省令では)現行より低い基準を定めることはないと約束できるか」とただしました。小宮山洋子厚労副大臣は「(基準を)下げることはない」と述べました。
さらに山下氏は「『順守すべき基準』にも抜け穴が用意されている」と指摘。待機児が多く地価が高い地域は特例措置を設けているとして「あからさまなナショナルミニマム放棄で、子どもの詰め込みにつながる」と強調しました。
小宮山副大臣は、特例措置は2014年度末までの措置だと弁明。山下氏は、東京都では、すでに法案成立を見越して面積基準の緩和議論まで行っているとして、「法案が通れば、最低基準が引き下げられることは火を見るより明らかだ」と述べました。