2011年4月29日(金)「しんぶん赤旗」
震災で経済指標急落
3月 軒並み下落幅最悪
東日本大震災の影響で、28日発表の3月の各種経済指標は軒並みに深刻な落ち込みを記録しました。
総務省が発表した家計調査によると、1世帯当たりの消費支出は29万3181円でした。物価変動の影響を除いた実質で前年同月比8・5%減。統計のある1964年1月以降で最大の落ち込みでした。特に東北・関東の減少幅は10・6%に達しました。
経済産業省の鉱工業生産指数速報値(2005年=100、季節調整済み)は、前月比15・3%減の82・9と、現行基準で最大の落ち込みでした。輸送機械工業など全業種で生産が急減しました。
厚生労働省が発表した、非正規労働者の雇い止めや解雇に関する全国集計結果(4月17日時点)では、集計は3〜6月の実施と予定が対象で、前回調査(3月18日時点、2〜5月対象)に比べ49・1%増の6806人に上りました。
総務省の労働力調査によると、3月の完全失業率(季節調整値)は前月比横ばいの4・6%でした。ただ、東日本大震災の影響で調査できなかった岩手、宮城、福島3県を除くもので、3県の状況を反映すれば、失業率は今回の公表値より悪化した可能性があります。
日本自動車工業会が公表した3月の自動車国内生産・輸出実績によると、生産は前年同月比57・3%減の40万4039台と、1966年の統計開始以来最大の下落幅を記録しました。
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