2011年4月28日(木)「しんぶん赤旗」
震災後 就職内定取り消し44人
宮城高教組調査 自宅待機160人
宮城県内の公立高校を今春卒業し、東日本大震災に伴って就職内定を取り消された人が44人、自宅待機は160人と深刻な実態にあることが27日、わかりました。宮城県高等学校・障害児学校教職員組合(宮城高教組)が震災後、各分会を通じて調べました。
県内99校のうち、26校分を集約しました。
各分会から、「就職者90人中、内定取り消し17人、自宅待機30人と半数以上が該当」(石巻市・高校)、「自宅待機は最長1年」(松島町・高校)、「自宅待機が就職者の50%」(岩沼市・障害児学校)などの実態が報告されました。
宮城高教組によると、震災・津波で被災している企業がほとんど。一方、内定取り消しの説明がなく、便乗を疑う事例もあるとしています。
内定を取り消された44人のうち、8人の就職先が決まりました。「他社からの救済的求人があり就職できた」(大和町・高校)、「内定取り消しはしないと連絡を受けた」(仙台市・障害児学校)など、採用に努力する企業もあります。
就職支援員の配置など、行政の対応や支援を求める意見が多数でした。
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