2011年4月28日(木)「しんぶん赤旗」

「小沢氏側に計1億円」

水谷建設元社長 「要求され」と証言

陸山会事件公判


 民主党の小沢一郎元代表の資金管理団体「陸山会」の土地購入をめぐり、政治資金規正法違反罪に問われた衆院議員の石川知裕被告(37)ら元秘書3人の公判が27日、東京地裁(登石郁朗裁判長)で行われました。中堅ゼネコン水谷建設の川村尚・元社長(53)は証人尋問で、「胆(い)沢(さわ)ダムの下請け工事受注の見返りに元秘書から1億円の提供を要求され、現金5000万円を2回に分けて支払った」とのべました。

 元社長は東京都港区の旧全日空ホテルに5000万円を入れた紙袋を運んだと証言。1度目の04年10月15日に石川被告に5千万円、2度目の05年4月中旬には元公設第1秘書の大久保隆規被告に渡したと述べました。

 受け取りについて石川、大久保両被告は一貫して否認しています。公判で、「大久保さんとはここにいる大久保被告か」という検察側の問いに、元社長は「はい」とはっきりした口調で答えました。

 水谷建設は胆沢ダム(岩手県奥州市)の二つの本体工事で第1次下請けJV(共同企業体)の幹事社で受注できるよう働きかけてきました。

 元社長の証言によると、社長に就任したばかりの2003年11月に協力会社社長の紹介で、大久保被告と議員会館内で面会。その席で胆沢ダム工事の「1次下請けとして参入できるようお願いした」といいます。これに大久保被告は「同業者よりも(あいさつが)遅い」と強い口調で応じたといいます。

 親密な関係をきずこうと元社長は、同年おおみそかに大久保被告の自宅に、松阪牛と現金100万円を届けました。さらに大久保被告を都内の料亭で4、5回接待。元社長は04年9月に、大久保被告から計1億円を要求されたと証言しました。





■関連キーワード

もどる
日本共産党ホーム「しんぶん赤旗」ご利用にあたって
(c)日本共産党中央委員会
151-8586 東京都渋谷区千駄ヶ谷4-26-7 TEL 03-3403-6111  FAX 03-5474-8358 Mail info@jcp.or.jp