2011年4月26日(火)「しんぶん赤旗」

山下議員 宮城視察

“国は全面支援を”

首長ら財政支援求める


 日本共産党の山下芳生議員は25日、参院災害対策特別委員会の委員として、宮城県庁や仙台市、名取市を訪れ、知事、各市長らから被災状況と要望などを聞き取り、避難所などを視察しました。


写真

(写真)佐々木市長(前列左から2人目)から話を聞く山下氏(その右)=25日、宮城県名取市

 宮城県の村井嘉浩知事は、がれきの処理、2次避難、応急仮設住宅の建設の対応が急務であると説明。「再生・復興には国が主体となった対応がなければ不可能。国が特別立法、補正予算で地元の要求を盛り込んで、全面的に財政支援を行うことを強く求める」と述べました。

 山下氏は「提案に『農地の大規模利用』『漁港の集約化』とあるが、『農家の切り捨てが心配』との声を聞いた。被災者の意見は反映されているのか」と質問。村井知事は「農漁業は高齢化し、後継者のために大規模化するしかない。農家切り捨てにならないよう配慮したい」としました。

 仙台市の奥山恵美子市長は、宅地の復旧に公的補償がないことを指摘。「10軒、15軒連なって地割れがある場合、道路補修をしても地域の安全性は確保されない。民有地も含めて公的支援のなかで修復を図らなければ極めて再建は困難だ」と危機感を示しました。

 名取市の佐々木一十郎市長は「国から津波被害地に居住しないよう話が出ているが、その費用やどこが負担するのか全体像がまったく見えてない。早く方針を示してもらいたい」としました。

 委員らは、大きな被害を受けた名取市閖上(ゆりあげ)地区や仙台市若林区でがれき撤去の状況などを確認し、避難所の体育館で被災者たちから話を聞きました。

 終了後、山下氏は「被災者の実態・要求を基礎に、政府が必要な支援を行うよう求めたい。復興計画づくりも住民参加がカギだ」と語りました。





■関連キーワード

もどる
日本共産党ホーム「しんぶん赤旗」ご利用にあたって
(c)日本共産党中央委員会
151-8586 東京都渋谷区千駄ヶ谷4-26-7 TEL 03-3403-6111  FAX 03-5474-8358 Mail info@jcp.or.jp