2011年4月25日(月)「しんぶん赤旗」
全国青年ボランティアセンター開設
被災地に元気と明るさを
日本共産党 東日本大震災現地対策本部事務局長 水戸正男さん
東日本を襲った地震と津波、そして福島原発の事故と、相次ぐ大災害から1カ月以上がすぎました。日本共産党は25日から、全国ボランティアの登録を開始します。被災地の状況やボランティアの心構えなど、東日本大震災現地対策本部事務局長の水戸正男さんに聞きました。(聞き手・栗原千鶴)
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東日本大震災は、発生から1カ月以上がたちました。亡くなられた方は1万4千人を超え、いまだ行方不明の方が約1万2千人にのぼります。また原発事故により2次、3次避難を強いられている人も含め、避難所での生活を余儀なくされている人が約13万人です。
日本共産党は地元の議員を先頭に、避難所での炊き出しや相談活動、浸水した家屋や店舗の清掃、泥のかき出し、自宅を離れられない人へ物資の配布などを行い、歓迎されています。まだまだ人手が足りない状況は続いており、ボランティアの支援が必要です。
一方、余震や頻繁に出される津波注意報、満潮時に海岸付近が浸水するなど厳しい状況も続いており、これまで全国からのボランティアの受け入れは慎重に対応してきました。
いま大型連休期間に駆け付けたいとの声が各党組織から寄せられ、また受け入れ先も一定数、確保できたことを踏まえ、ボランティア募集を行うこととしました。(登録方法は別項参照)
ボランティアには心構えが必要です。
まず、頼まれてやる仕事ではなく、苦難の軽減へ自発的な活動との自覚が大切です。基本的には、交通手段や宿泊、食事などは「自己完結型」で活動することが求められ、それゆえに歓迎されています。今回は集団での活動になるので、そこでのルールにそった行動をお願いします。
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持ち物や服装などは、すべて各自で準備してください(別項参照)。主な仕事は支援物資のお届け隊、泥出し、清掃などです。体力的にも厳しい仕事ですので、健康には十分注意しましょう。
今回、ボランティアのワッペンをつくりました。マークはカモメです。船や養殖のいかだを流された漁師が「海があれば生きられる」と語った姿が印象的でした。カモメが群がるところには魚群があり、大漁の知らせになります。
「カモメとともに被災地に救援へ」「カモメとともに復興を」。ボランティアがこのワッペンをして活動し、被災地に元気と明るさを一緒に運びたいと思います。
【ボランティアに必要な持ち物、服装】
作業しやすい服装、防寒着、軍手、ゴム手袋、マスク(あれば防じんマスク)、タオル、長靴、作業時の雨合羽(上下)、着替え、常備薬、携帯電話・充電器、携帯ラジオ、懐中電灯、水筒、洗面用具、傘、健康保険証。
コンタクトレンズの使用者はゴーグルがあると便利です。運転免許証をお持ちの方は持ってきてください。ヘルメットはできるだけ準備を。
【登録】
団体、または地域でまとまっての登録をお願いします。それぞれの都道府県委員会を通じ中央委員会へ事前登録をします。そこから連絡先の通知を受け、被災地域に該当する岩手、宮城、福島の各県委員会と詳細を打ち合わせてください。出発前に在住地(または出発地)の社会福祉協議会で、ボランティア保険に必ず加入してください。出発地からの移動における事故や活動中のけがなどが補償対象となります。