2011年4月25日(月)「しんぶん赤旗」

きょうの潮流


 知人の福島土産を食卓にのせました。地元産の大豆でつくった豆腐をみそに漬け込み、時間をかけて熟成させた保存食です▼チーズのような舌ざわり、味わい。震災の前にいただいていました。包みをみて、南相馬市の会社が製造・販売していると分かりました。やはり地元産の野菜でつくった、漬物も売る会社です▼会社は、3月11日の津波が届かず、福島第1原発からも30キロ以上離れたところにあります。4月初め、震災後1カ月近く閉じていた店を再開しました。心配の種は残ります。なかでも、原発事故のあおりをくい、風評被害で消費者の買い控えが起こらないか…▼朝のみそ汁に入れているワカメは、歯ごたえのよさが売りの三陸産です。岩手の大船渡市の会社が製造していました。メカブやワカメの加工で国内の最大手。しかし昨年、経営が破たんし、従業員150人以上を解雇しています。長引く消費不況の影響が大きい▼再建をめざしていますが、本社や工場のある大船渡の海岸や川沿いは津波に襲われました。漁業・水産の盛んな三陸の今後の行方は、日本人の胃袋に直結します。わが家に残るこの会社のワカメは、あと1袋です▼達増(たっそ)岩手県知事が、「震災復興」が名目の消費税増税に異議を唱えています。被災地はもちろん困る、増税で全国の消費が落ち込めば復興の妨げになる、と。被災地の人たちからすれば、当然の話でしょう。豆腐のみそ漬けにしろワカメにしろ、消費して産地復興を支えるのは全国の人々ですから。





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