2011年4月24日(日)「しんぶん赤旗」
原発の輸出やめよ
吉井議員 「世界で信頼失った」
日本共産党の吉井英勝議員は22日の衆院経済産業委員会で、原発輸出を促進する産業活力再生特別措置法改定案について、福島原発で大事故が起きたのだから原発輸出を中止するのが当然だと求めました。
吉井氏は、同法案は「新成長戦略」にもとづく「トップセールスでの原発輸出」と一体のものだと指摘。昨年10月には、原発輸出をすすめる国際原子力開発株式会社が、電力9社などの出資で設立されていることにもふれ、原発輸出を資金面で後押しする国際協力銀行法案とも連動するものだと述べました。
とくにアジアへの原発売り込みについて、事故が起こった場合の日本やアジアへの環境影響評価もないままトップセールスを行うのはやめるべきだと強調しました。
海江田万里経産相は「原発事故が起きて、安全性の徹底向上という観点で見直さなければいけない」としながら、「いまの時点でどうするとはいえない。輸出は日本の原子力発電は安全性が高いという世界の信頼に基づいて行われていたものなので、まず今の事故を抑える」と答弁。吉井氏は「世界でも信頼を失ったのだから決断すべきときだ」と中止を迫りました。
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