2011年4月23日(土)「しんぶん赤旗」

パレスチナ独立国家の承認

イスラエル著名17氏が宣言

一般署名運動を開始


 【カイロ=伴安弘】イスラエルの著名な文化人や芸術家ら17氏のグループが21日、パレスチナ独立国家の承認を求める宣言書を発表し、テルアビブで賛同署名を呼びかけました。今月4日には、安全保障機関の元幹部らが同様の呼び掛けを発しており、パレスチナ独立国家への国際的な支持の拡大に呼応する動きがイスラエル国内でも広がりつつあります。


 宣言を発表したのはイスラエル科学アカデミー元会長のメナヘム・ヤーリ氏、左派政党メレツの創設者シュラミット・アローニ氏、画家・彫刻家のデイニー・キャラバン氏らで、いずれも同国で最高の栄誉とされる「イスラエル賞」の受賞者です。

 宣言は「1949年の休戦ライン(1967年の第3次中東戦争以前の境界)に基づいたパレスチナ国家の宣言がなされることを歓迎する」とし、「(イスラエルによるパレスチナの)占領の全面終了は2民族の解放の基本的な前提条件だ」と指摘しました。

 また占領を終わらせることが、民主的なイスラエル国家と民主的なアラブ(パレスチナ)国家の創設を呼びかけた47年の国連パレスチナ分割決議を履行する唯一の道だと強調しています。同決議は48年のイスラエル独立宣言に先立つものです。

 宣言への署名呼びかけは、イスラエル独立が宣言されたテルアビブの同じ「独立ホール」で行われました。

 呼びかけ人の1人でイスラエル紙ハーレツのコラムニスト、セフィ・ラシュレブスキ氏は「イスラエルがパレスチナ独立への手を差し伸べたのは初めてだ」とし、パレスチナ独立への反対は「モラル破壊というだけでなく、(かつての)南アフリカのようにイスラエルを孤立させ、破局をもたらす」と警告しました。





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