2011年4月22日(金)「しんぶん赤旗」
最低基準を地方任せに
共産党 地域主権法案に反対
「地域主権改革」一括法案など3法案が21日の衆院総務委員会で採決され、「地域主権改革」の文言を削除するなどの修正のうえで民主、自民、公明、社民各党の賛成多数で可決されました。日本共産党は反対しました。
反対討論にたった日本共産党の塩川鉄也議員は、中央集権的な統制や監督、関与の仕組みを縮小・廃止し、住民自治と団体自治を拡充すべきだとする日本共産党の立場を強調。同一括法案は「保育所や高齢者・障害者施設の設置・管理運営基準など福祉・教育分野でナショナルミニマム(最低基準)を保障する国の責任が地方への条例委任化などによって投げ捨てられている」と批判しました。
また、同法案が自公政権の「地方分権改革」路線をそのまま踏襲し、福祉・防災に強い自治体づくりという東日本大震災の教訓からも根本的転換が求められていると強調。修正案も文字の置き換えと削除だけで法案の内容を何ら変えるものではないと述べました。
さらに、「国と地方の協議の場」を設置する法案についても地方分権改革路線の推進が目的であると指摘。地方自治法改定案は議員定数の法定上限を撤廃するもので、歯止めない議員定数の削減につながると批判しました。