2011年4月21日(木)「しんぶん赤旗」

「安全」主張信用できぬ

米原子力空母「口上書」 笠井氏が批判

衆院委


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(写真)質問する笠井亮議員=20日、衆院外務委

 日本共産党の笠井亮議員は20日の衆院外務委員会で、横須賀基地(神奈川県横須賀市)に入港した米原子力空母ジョージ・ワシントン(GW)の安全は「完全に確保されている」とする在日米大使館の「口上書」は信用できないとして、政府の姿勢をただしました。

 笠井氏は、「口上書」が米原子力艦船について「福島第1原発の原子炉とは異なり、電力に依存せずに原子炉の物理的構造と水自身の特性のみで炉心を冷却できる」と説明していることをあげ、米側はGWの原子炉や核燃料の構造を公表しておらず、「どうして安全性を客観的に判断できるのか」とただしました。

 松本剛明外相は「技術的評価はコメントできない」と答弁。「口上書」は「事務的に受け取った」だけで、安全確認などのやりとりは一切していないと認めました。

 さらに笠井氏は、同型空母が1999年11月に座礁し、冷却システムの障害で原子炉2基が緊急停止する事故や、1980年代までの公開情報だけでも米海軍の核事故・事件が300件以上も発生していると指摘。米原子力艦が50年間一度も原子炉事故を起こさず「安全に運航してきた」とする「口上書」の偽りを示しつつ、「ただ米側のいい分をうのみにして(自治体などに)伝えるだけでは、主体的な安全確認の義務を果たしたことにならない」と批判しました。





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