2011年4月21日(木)「しんぶん赤旗」

原発事故 全面補償を

東電副社長に 党福島県委など申し入れ


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(写真)皷東電副社長(右側奥から2人目)に申し入れる久保田県委員長(左から3人目)ら=20日、福島市

 日本共産党福島県委員会と県議団、原発の安全性を求める福島県連絡会は20日、福島市内で東京電力の皷紀男副社長と会い、福島第1原発事故が「人災」であり、全面補償を約束するよう申し入れました。

 久保田仁党県委員長は、2005年5月に県連絡会、07年7月には党県委員会、同県議団が加わった3団体で東電に申し入れた際に、チリ級地震と津波で福島原発の機器冷却系が作動できず、苛酷事故にいたる危険性を指摘したことに言及。「指摘が現実になったなかで、事故の責任を真正面から問いただしうる立場の者としての県民への責任から、以下のことを求める」と、申し入れ内容を説明しました。

 内容は、(1)福島原発事故が「人災」であり責任を認める(2)社長みずからが被害を受けた県民に直接謝罪する(3)原発事故で発生したあらゆる被害・損害の全面補償を明確に約束する(4)今生じている被害・損害への仮払い(5)情報を公開し、全世界の英知を結集して一刻も早く事故の収束をはかる(6)福島第1原発と第2原発の廃炉明確化(7)福島県民と原発労働者の健康に責任を持つ―の7点です。

 今後に生かすべき技術的問題として5点を文書で回答することも求めました。

 皷副社長は補償支払いについて、「個人的には今回の事故でこうむった被害に(原発から)30キロ圏に限らず払うのは常識だと思っている。国の方針が決まれば払っていく」と発言。05年、07年の申し入れ文を見ていないとのべた同氏は「(今回の)要望を本部に伝える」と語りました。





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