2011年4月21日(木)「しんぶん赤旗」

きょうの潮流


 昨年の赤旗まつりに出演した、歌手の普天間かおりさん。3月11日のその瞬間、彼女は福島のラジオ局で持ち番組の生放送中でした▼大地震がきて緊急放送に。テレビに映る、現実とは思えない光景。混乱の中いったん東京に戻り、4月7日、福島へと向かいました。新曲「スマイル・アゲイン」を携えて。「すべてを失(な)くした人の前に言葉は役に立たなくて/それでも贈り続けたい…/もう一度あなたが笑える日まで」▼避難所を巡り、炊き出しを手伝ったりしながらマイクなしでも歌う。裏磐梯のホテルで涙声のまま歌い終えると、原発の町から避難した人が男泣きして大声をあげました。「ありがとうございました!」。わき起こる拍手▼普天間さんの出身地の沖縄では10日、大がかりな被災者支援コンサートが開かれました。略称「ワッターワンダフルワールド」。ルイ・アームストロングが平和な世界に生きる大切さを歌った名曲、「この素晴らしき世界」の原題からとった呼び名です▼民謡やロックの6舞台に、分かっているだけでも58組以上の音楽家がたちました。大御所の知名定男さんや登川誠仁さんから、ネーネーズにBEGIN、HY…。普天間基地のある宜野湾市の会場に、5万人が聴きにきました。19日現在、1500万円を超える募金が集まっています▼東日本大震災後、沖縄の人々の合言葉は「結(ゆい)まーる」だといいます。農作業などの助け合い。県民は、「結まーる」精神を発揮し戦後の廃虚から立ち上がったのでした。





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