2011年4月18日(月)「しんぶん赤旗」
イスラエル、パレスチナ6000人拘束
自治政府が報告書発表
【カイロ=伴安弘】パレスチナ自治政府は15日、1967年以来イスラエル軍がパレスチナ占領地で75万人を逮捕し、現在、6000人の身柄を拘束していることを明らかにしました。16日の「パレスチナ囚人の日」を前に発表した報告書で指摘しています。
それによると、2000年9月の第2次インティファーダ(対イスラエル民衆蜂起)以来の逮捕者は7万人で、現在、拘束されている6000人はイスラエルとヨルダン川西岸にある17の刑務所などに収容されています。そのうち300人が18歳以下の少年で、女性37人、パレスチナ立法議会議員12人も含まれます。
報告書は、これらの政治囚が家族との面会も、衣類や書籍の差し入れも禁止されている上に、英植民地時代(22〜48年)に建てられた湿気の多く不衛生な施設に拘束されていると指摘しています。
さらに、67年以来、202人が獄中で死亡し、そのうち51人が医療の欠如、70人が拷問、74人が逮捕後の衰弱、7人が刑務所の監視員による発砲で死亡したとしています。
イスラエルのテレビ「チャンネル2」はこのほど、08年に、ネゲブ砂漠の刑務所でパレスチナ人囚人をイスラエル軍兵士が拷問したことを示すビデオを放映。それによると、この拷問で1人が死亡、数人が負傷しました。