2011年4月16日(土)「しんぶん赤旗」

核兵器禁止の声を全国から

11幹線コースで大行進

原水爆禁止世界大会 成功へ呼びかけ


 原水爆禁止2011年世界大会は、8月3日から9日まで、「核兵器のない平和で公正な世界を」をテーマに、被爆地広島、長崎両市で開かれます。東日本大震災と福島原発の放射能重大事故による被災が深刻ななか、原水爆禁止世界大会実行委員会は14日、運営委員会を開き、核兵器のない世界のために全国で活動する人たちにむけ「被災者への支援とともに、2011年世界大会成功のための取り組みを強めよう」と、よびかけを発表しました。


 よびかけは、はじめに、多くの被災者へのお見舞いと、復興・救援にとりくむ人たちへの敬意と連帯の意を表明。2月に日本原水協が呼びかけた新署名「核兵器全面禁止のアピール」を支持する活動と被災者支援を車の両輪にした「6・9行動」が新たな広がりをみせているとしています。被災した各県でも署名の取り組みや国民平和大行進の準備が開始されようとしています。

 よびかけは、1955年の第1回世界大会以来、原水爆禁止運動はその時々の重要な課題と結んで、核兵器全面禁止の実現に全力で取り組んできたと強調。「日本が大変な時だからこそ、政府は、核兵器の廃絶と平和のために努力し、米軍基地や軍備にさいている膨大な予算を震災復旧の支援に振り当てるべき」だと主張。「環境や格差と貧困、自然災害、原発依存から自然エネルギーへの転換など、いま人類が直面している諸問題の解決のためにも、核兵器の全面禁止をさらに大きく前進させ、その資源を軍備や戦争から、平和の諸国民の福祉のために振り向けるよう」主張しています。

 よびかけは、「震災と原発事故の困難の中で、被災者支援を強めながら、日本の原水爆禁止運動が『核兵器のない平和で公正な世界』のために行動に立ち上がることは、国際的にも昨年の核不拡散条約(NPT)再検討会議を通じて切り開いた核兵器全面禁止の展望をさらに推し進めていく上で大きな意義を持つことになる」としています。

被災者支援、原発総点検も

来月6日 東京・夢の島をスタート

 「核兵器のない世界」を目指して、1958年以来全国各地でとり組まれてきた原水爆禁止国民平和大行進。ことしの「2011 国民平和大行進」(主催・同行進中央実行委員会)は、5月6日に東京・夢の島(東京―広島コース)からスタートします。8月の広島、長崎にむけて幹線11コースを行進します。さらに、全自治体を網羅する網の目行進もめざします。

 平和大行進では、核兵器全面禁止、被爆者援護・連帯とともに、東日本大震災・東電福島原発事故の被災者支援、原発総点検と太陽光や風力など自然エネルギーへの転換、核も基地もない非核平和の日本の実現なども掲げます。

 沿道では、2月に発表した新しい国際署名「核兵器全面禁止のアピール」の協力をよびかけます。また、被災地から取り寄せた花を手渡しながら「震災支援ピースフラワーカンパ」をとりくむことや、自治体訪問など多彩な活動を予定しています。

 震災の被害と放射能汚染が深刻な岩手、宮城、福島では、幹線コース行進など可能な取り組みが行われる予定です。

 原水爆禁止世界大会実行委員会は、14日の運営委員会で、被災地のとりくみについて、現地任せにしないで、中央団体からの連帯行進など、被災地をみんなで応援しながら平和大行進を成功させることも議論されました。

 東京―広島コース以外の幹線コースは、次の日程で出発します。

 ▽北海道―東京コース 5月8日北海道・礼文島出発(途中4コースにわかれます)

 ▽四国―広島コース 5月8日愛媛県四国中央市出発

 ▽和歌山―広島コース 5月9日和歌山県新宮市出発

 ▽富山―広島コース 6月9日富山県朝日町出発

 ▽沖縄―長崎コース 6月12日沖縄県名護市出発

 ▽宮崎―長崎コース 6月24日宮崎県えびの市出発

 ▽広島―長崎コース 7月4日に広島市平和公園出発

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