2011年4月14日(木)「しんぶん赤旗」
被災者の生活支援は緊急課題 復興は生活再建を土台に
震災対策会議 市田書記局長が表明
各党の書記局長・幹事長などによる各党・政府震災対策合同会議が13日開かれ、日本共産党からは市田忠義書記局長、穀田恵二国対委員長が出席しました。市田氏は、現時点で強調しておきたい問題として、被災者支援、復興のあり方、原発対策などを提起しました。
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震災対策では、被災者の生活支援は引き続き緊急課題であり、とくに避難生活者のプライバシーや安心できる生活環境の確保などにあらゆる手段を尽くすことが必要だと述べました。
復興については「土台は被災者の生活再建と地域社会の再建だ」と強調。同時に被災地の基幹産業である農林水産業、中小企業の再建が必要であり、こうしたことに国が責任を持つよう求めました。
復興計画については、「国が上から押し付けるやり方はとるべきではない」と強調しました。
被災地の住民自身が今後の地域のあり方を考えて復興計画をつくってこそ再建・復興に向けた活力を引き出すことができると述べ、そこで練り上げられた計画を自治体と国が実施し、財源は国が責任を持つようにするべきだと主張しました。
原発対策では、事態を収束させるために内外の英知を結集しあらゆる手だてを尽くすべきだと強調。収束に向けてどういう見通しをもって対応すべきか国民に説明するとともに、新たな避難区域の設置にあたっては、確実な避難先と生活の確保について国の責任を明確にすることが不可欠だとしました。
風評被害を含むあらゆる原発にかかわる被害についての補償は、東京電力と国が責任を持つことを今の時点で明確にすべきだと述べました。
また、被災者支援の特別立法については、補正予算の編成や復興基本法待ちにならずに速やかに国会に提出し、審議、成立をはかるべきだと主張しました。
会議では、各党書記局長・幹事長らが、この間15回開かれた実務者会合の議論を踏まえてまとめられた「東日本大震災に関し更に取り組むべき緊急事項」を松本龍防災担当相に手渡しました。
「計画的避難区域」について細野豪志首相補佐官がまだ設定していないと説明したことから紛糾。細野氏は「現時点では設定予定地域だ」と説明し、設定にあたっては「関係自治体や住民に混乱が生じないよう十分かつ丁寧な説明を行う」と表明しました。
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