2011年4月10日(日)「しんぶん赤旗」

きょうの潮流


 太陽が動くか、地球が動くか。つまり、天動説か地動説か。物理学者の故湯川秀樹博士が書いています。それは昔、ヨーロッパでは信仰上の問題だった、と▼しかし、いくら権威あるキリスト教会が天動説でも、実際に星をみていればふに落ちません。たとえば、火星など惑星の動きは星図と違う。そこで分かれます。おかしいと思いつつ、教会に逆らわず天動説を絶対とする人。なぜ?と問い、謎を解こうとする人▼なぜ?と問うた人たちが、地動説を証明しました。湯川博士によれば、“信仰から科学へ”。謎に挑み進歩する科学に、「絶対」はなじみません。湯川博士は、警告も忘れませんでした。科学が古い信仰のように絶対化される心配を▼前置きが長すぎました。本題は、原発の「安全神話」。12年前、東海村の核燃料工場で放射能もれ事故が起きた時、ある大臣はいいました。「原子力は安全という国民に向けての神話が崩れてはいけない」▼戦前の時代に重ねてみる人もいます。侵してはならない天皇が絶対の、不滅の神の国。現実を「なぜ?」と問う者に弾圧を加え、思考停止に陥る。戦争に絶対負けるはずがないといいはって、都合の悪い情報を隠す。人々が気づけば、国は滅びていました▼原発の「安全神話」も、「絶対大丈夫」の宣伝と、身内の情報ひとり占めの末、福島原発の事故で崩れました。先日、原子力安全・保安院長が日本共産党の吉井英勝議員に答えました。「深く反省している」。神話の崩壊を認めた瞬間です。





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