2011年4月8日(金)「しんぶん赤旗」

海水のヨウ素濃度上昇

福島原発 汚染水放出つづく


 東京電力は、福島第1原発(福島県大熊町、双葉町)から海へ放射能で汚染された水を放出しています。放出後、放水口付近の海水に含まれるヨウ素131の濃度が上昇していることがわかりました。

 放出しているのは、集中廃棄物処理施設に貯蔵していた汚染水約1万トン(その後約8000トンに訂正)と、5、6号機の「サブドレンピット」と呼ばれる設備にたまった放射能で汚染された地下水約1500トン。タービン建屋地下などにたまった高濃度放射能汚染水を移送するためなどとして、4日夜から放出を始めました。

 放出している汚染水には、国が海水などで定めている濃度限度の最大1000倍の放射性ヨウ素131などが含まれています。

 東電によると、5、6号機の放水口北側約30メートル地点で6日午後2時25分に採取した海水に含まれるヨウ素131は、1立方センチ当たり41ベクレルと濃度限度の1000倍でした。5日午前9時15分に同じ場所で採取した海水には濃度限度の600倍のヨウ素131が含まれていました。

 東電は、汚染水の放出と海水のヨウ素131濃度上昇について、何らかの影響は受けていると考えられるとする一方、具体的影響については今後の推移を観察したい―としています。





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