2011年4月6日(水)「しんぶん赤旗」
介護ボランティア集結
民医連など 高齢被災者をケア
仙台・「宮城野の里」
東日本大震災で被災した介護が必要な高齢者らの「福祉避難所」になっている仙台市宮城野区の「宮城野の里」。同施設職員とともに支えているのは、全国からかけつけた介護ボランティアです。
宮城野の里には、全日本民医連や21・老福連(21世紀・老人福祉の向上をめざす施設連絡会)などの支援で物資が寄せられ、ボランティアが派遣されています。沖縄県那覇市から来た女性(33)は職場を3カ月休職して来ました。介護福祉士の資格を持っています。
「被災した人たちが助けを求めているから自分も何かしたかった。沖縄も基地問題で全国から支援してもらいました。困っているときはお互いさまです。ここにいる人は心のケアを必要としています。できるだけ側にいてあげたい」
東京都足立区から来た男性(29)=介護福祉専門学校教員=は「家族や家など大切なものを失った人たちの心の傷は深く最初はどう接していいのか悩みました。つらいことをためこまずに話してもらいたい」と言います。
支援の人たちは、日常的な介護に加えて、手作りのカレンダーや被災者の「欲しいものリスト」もつくりました。リストには、入浴剤や手鏡、本などが書き込まれており、これから支援に来る人たちに持って来てもらうことにしています。
福祉避難所の責任者の槙みさ子さん(57)は「みなさん忙しいなか支援に来てくれ、全国の民医連と21・老福連の力を感じます。しかし、続けていくためには行政による財政的な支援が必要です」と訴えました。(中川亮)