2011年3月30日(水)「しんぶん赤旗」
有明訴訟 漁民14人が追加提訴
“国は開門を一日も早く”
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国営諫早干拓事業(長崎県諫早市)の潮受け堤防の開門を求める「よみがえれ!有明海訴訟」で29日、諫早湾岸の漁民14人が長崎地裁に追加提訴しました。
追加提訴したのは、小長井漁協(諫早市)の第3陣9人と瑞穂漁協(雲仙市)の第2陣5人。これで小長井漁協の組合員の4人に1人、瑞穂漁協では組合員ほぼ全員が裁判に加わりました。
馬奈木昭雄弁護団長は提訴後の集会あいさつで「今回の提訴は福岡高裁判決(昨年12月)にもかかわらず、防災など開門への施策をサボタージュする国・長崎県のやり方が社会的道理に反することを明らかにするものだ」と強調しました。
支援に駆けつけた小長井・大浦訴訟原告団副団長の平方宣清さん(佐賀県有明海漁協大浦支所)は「これまで求めてきた、漁業・農業の両立を実現するためにも国は一日も早く開門を決断してほしい」と語りました。集会では、諫早市自治会連合会が市内の各自治会に対し、東日本大震災への義援金と合わせ、長崎県が主導する開門阻止訴訟への支援金を拠出させようとしていることが報告され、「言語道断の行為だ」との声が寄せられました。