2011年3月30日(水)「しんぶん赤旗」
子ども手当「つなぎ法案」衆院可決
高橋議員が賛成討論
衆院厚生労働委
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2010年度限りだった現行の子ども手当法を9月まで延長するつなぎ法案が、衆院本会議で29日、日本共産党や民主、社民、国民新党の賛成で可決され、参院に送付されました。自民、公明、みんななどは反対しました。
これに先立つ衆院厚生労働委員会での討論で、日本共産党の高橋ちづ子議員は、子育て施策は現金給付だけでなく保育などの総合的なサービスを車の両輪で進めるべきだと主張。党として当面1万3000円で安定的な制度にすることや、保育料、給食費の天引きはしないとする修正案を提起したが、議論もしないまま今日にいたったことは遺憾だと表明しました。そのうえで、子ども手当が期限切れになれば中学生以上に支給されなくなり、すでに支給されている額で暮らしを補い子育てを考えている国民に混乱をもたらすと指摘。「つなぎ法案という今回の措置はやむをえない」として、賛成を表明しました。
子ども手当「つなぎ法案」とは?
日本共産党は、29日に衆院厚生労働委員会と本会議でおこなわれた子ども手当の「つなぎ法案」の採決に賛成しました。これは、現行の子ども手当を当面継続するものです。「つなぎ法案」が成立しないと、4月から現行の子ども手当が児童手当に戻り、子育て世代に大きな打撃を与えます。それを避けるためです。
「つなぎ法案」は、月1万3千円を支給している現行法を6カ月延長します。3歳未満の子どもへの月7千円増額はありません。
現行の子ども手当法は、児童手当に上乗せする形で、中学校卒業前までの子どもすべてに毎月1人1万3千円を支給します。ただし1年限りの法律なので、3月末で期限が切れます。これに代わる法律ができないと、4月から子ども手当はなくなり、児童手当に戻ります。
児童手当は中学生には支給されず、支給額も3歳以上〜小学生は月5千円(第1、2子)と、子ども手当より少額です。さらに、民主党が年少扶養控除(16歳未満)を廃止したため、1月から所得税が増税され、12年6月からは住民税増税もかかってきます。そうなると東日本大震災で被災した多くの子育て世帯にも大きな打撃となります。