2011年3月29日(火)「しんぶん赤旗」
障害者・寝たきり高齢者が被害
「仮設住宅ほしい」
「国の制度広げ、生活・農漁業再建を」
志位委員長 避難所訪れ激励 千葉・旭市
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避難者を激励する寄せ書きが飾られた旭福祉センター。入るなり「志位さん、旭のこと頼みます」と声がかかります。
新聞紙や毛布を敷いたホールで休んでいたのは女性(75)とダウン症の息子(36)。2人は、手をつないで玄関まで来たとたん、10メートルほどの津波に襲われました。「私は冷蔵庫と茶だんすに挟まれ息子の名前を叫んだ後、沈んでいった。気がついたら仏間の座敷にいた」。近所の2階から見ていた人から「息子は木に乗って流されたが近くの屋根に跳び移った」と聞きました。最後は2人とも消防団に助けられ九死に一生を得ました。
昨年、夫を亡くし母子2人となった女性。「助けられた命です。息子は17年勤める工業会社にまもなく復帰します。家は流されましたが頑張ります。そのためにも仮設住宅がほしい」と切実に語りました。
おとな用紙オムツを抱え「隣の家の寝たきりのおばあさんが流されて3日後にゴミの山で見つかった」と声をつまらせる女性も。飯岡小学校の避難所に夫と息子と避難している女性(64)は「一刻も早く仮設住宅がほしい。体を壊す人も出ている。硬い床の上では寝られない」と話しました。
志位氏は、訴えにじっと耳を傾け、お見舞いの言葉を述べながら「大変な国難です。全壊家屋への上限300万円の支援額を思い切って引き上げることを国に迫り、生活と農漁業の再建へ全力でがんばります」と話しました。