2011年3月29日(火)「しんぶん赤旗」
被災学生の支援強めて
民青都委員会が文科省要請
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日本民主青年同盟東京都委員会は28日、東日本大震災で被災した学生・高校生らに対する支援強化を文部科学省に申し入れました。日本共産党の宮本岳志衆院議員が同席しました。
被災学生らへの奨学金は日本学生支援機構の既存制度内の対応にとどまり、学費への支援は各大学任せになっています。
岩崎明日香都委員長は、宮城県にある実家が地震で全壊した都内の国立大学の男子学生の例を紹介しました。学生の両親は職場に戻れる状況ではなく、勉強を続けたいが学費を払い続けることができるのか、寮に住み続けられるのか大変不安に思っているといいます。岩崎さんは「行政の支援がないと、学費などめどが立たない。緊急の支援が求められている」と述べ、国の特別措置が必要だと訴えました。
参加した40人の学生や青年は「家族は無事だが被災し、東京の自分の部屋に避難してきた。6畳に4人で住んでいる。父親は仕事が再開し、いったん帰省した。奨学金をもらっているが、今後の学費や生活費が不安」(福島県いわき市出身、私立大学1年の男子学生)などと訴えました。
要望書は▽学費免除、奨学金の周知徹底▽学費免除制度の拡充▽家賃助成制度の創設▽経済・健康面での相談窓口の各大学・学校への設置▽「内定取り消し」や就活時期を逃すことがないような手だてをとること―など求めています。
応対した文科省担当者は、国公私立大学に通う被災学生への学費減免や、阪神・淡路大震災では認められなかった専門学校生への授業料免除などは協議中と答えましたが、結論を出す時期は明言しませんでした。
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