2011年3月29日(火)「しんぶん赤旗」
福島原発事故 そこが知りたい
Q 外部被ばくと内部被ばくはどう違うの?
A 外部被ばくは、体の外に付着するなどした放射性物質から体の表面に放射線を受けること。内部被ばくは摂取した放射性物質によって体の内部が放射線を受けることです。
内部被ばくは放射性物質で汚染された水や食物を摂取したり、放射性物質が皮膚の傷口から入ったり、また放射性物質を含む微粒子や空気を口から吸い込むことで起こります。
Q 福島第1原発事故の影響で放射性ヨウ素が農産物や水道水から検出されているけど?
A ヨウ素は、骨や筋肉の発達を促し、エネルギーの代謝を促進する作用がある甲状腺ホルモンを作るのに必要な元素です。のどにある甲状腺で作られます。体内に取り込んだ放射性のヨウ素131は甲状腺に集まり、そこで放射線を出します。そのため、DNAが損傷を受け、甲状腺がんにかかる確率が高くなります。甲状腺ホルモンは子どもの成長にとって重要なホルモンなので、子どもはヨウ素131の影響を特に受けやすいといいます。
Q 放射性物質は体内にずっととどまるの?
A 放射性物質は放射線を出すことによって減少していきます。半分に減るのにかかる時間を半減期といい、ヨウ素131の半減期は8日です。
Q 水道水などから検出されている放射性セシウムは?
A セシウム137という放射性物質です。人体に取り込まれると、骨と脂肪以外の全身に広がります。半減期は30年です。人体には排せつ作用があるので70日で半分が体外に排出されます。
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