2011年3月29日(火)「しんぶん赤旗」

きょうの潮流


 東京都内のわが家で今日は実施されるのか、それとも中止になるのか…。「計画停電」の予定をインターネットで確認するのが日課になっています▼あるお母さんは、「地震と夜の停電が続き、娘が離れようとしない」と心配顔です。東京にいても不安がつきないのに、被災地や避難所で過ごす人たちはどんなに大変か―想像するだけでつらくなります▼同時に災害は人ごとではありません。「もし被災したら、どこに逃げればよかったのだろう」と考え、怖くなりました。地域の避難場所である小学校は2年前に統廃合され、近隣の私立大学の系列の小学校に売却されたばかり。校舎と体育館は、すでに解体工事が始まっていますが、市からの説明はありません▼住民の不安を受けて27日には大学が説明会を開きました。工事中は大学の施設に避難できることがわかり、一人暮らしのおばあさんは「話が聞けて少し安心した」と、ホッとした表情に▼公立小・中学校の統廃合は全国的に進んでいます。地域から学校がなくなり、避難場所に不安を抱く人も多いでしょう。説明会では、参加者から市の担当者に「住民の安全を確保するのは市の大切な仕事。責任をもって、必要な情報提供をしてほしい」などの意見が相次ぎました▼一人ひとりが災害に備えることも大切です。しかし、生命や健康を守ることは「自己責任」ですまされるべきものではありません。人と人との支え合いとともに、国や自治体の万全の備えの大切さを、痛感する日々です。





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