2011年3月27日(日)「しんぶん赤旗」
東日本大震災福島原発事故
被害補償など求める
全労連が政府に緊急要望
全労連は25日、東日本大震災に関する緊急要望と、福島原発事故に関する緊急要望を政府に申し入れました。
大震災に関する要望では、過去に経験したことのない甚大な災害であるという事実をふまえ、現行法の枠組み、先例にしばられない大胆かつ効率的な(新法を含む)対策・態勢を確立すること、などの視点を基礎にすえた対策が重要だとしています。
とくに労働・経済活動にかかる事項として、▽大震災や原発事故による生産縮小などを理由とした解雇や雇い止め、内定取り消し、賃金カットなどを行わないよう、財界団体・企業に対して強力に指導すること▽「計画停電」による休業で賃金カットを容認した厚生労働省通知の撤回▽事業場の流出や損壊、解雇・雇い止めや休業などで収入が途絶えた人びとに対し、失業給付や賃金立て替え払い制度の弾力的運用と周知を徹底する―などを求めています。
原発事故に関する緊急要望では、被害の補償について、▽避難や屋内待避、休業などを余儀なくされた人びとについては、東京電力と国の負担で損害を弁償し、生活などを補償する▽避難や屋内待機によって就労できず、または解雇などを余儀なくされた労働者、事業の中断を強いられた商店主や中小企業に対して、東京電力と国の負担で生活費と事業継続・再建費用を支給する▽原発事故の影響で出荷が差し止めとなった食品や、営業・操業の休止等については、風評被害による農産物の出荷停止や材料等の未入荷の場合も含め、その被害を全額補償する―ことを求めています。